COLUMNお役立ち介護コラム

2025.05.01 更新

介護拒否の理由は1つではない!起こりやすいシーンや原因と対処方法

皆様こんにちは。福祉のキャリアカレッジです。皆様は介護拒否された経験がありますか。介護しようとして拒否されたら、「何かやってしまったかな?」と悩んでしまいそうですよね。介護拒否を経験するのは介護職員だけでありません。ご家族が介護拒否され、精神的に苦しむこともあります。実際、私の亡くなった父も、介護が始まったころはよく拒否をしていました。もし、その状態を放置するとネグレクトにつながりかねないため、何らかの対処が必要です。そこで、今回は、介護拒否が起こりやすいシーンや原因、対処方法などを解説します。

介護拒否が起こりやすいシーン

介護拒否にはシーン別に次のようなものがあります。

1.食事拒否

2.入浴拒否

3.トイレ拒否

4.着替え拒否

5.服薬拒否

6.外出拒否

それぞれ、行為自体を拒否するパターンと介助されることを拒否するパターンがあります。

介護拒否が起こる主な原因

シーンが同じでも、拒否の原因が同じとは限りません。なぜ拒否しているのかを注意深く見る必要があります。

 

・食事拒否の原因

高齢者は活動量が少ないため食欲が湧きづらいうえに、手を自由に動かせなくなってくると、食べこぼしが増え、少量の食事をするのにも時間がかかります。急かされても早くできないことにイライラし、きれいに食べられないことを恥ずかしいと感じると、だんだん食事することが苦痛になっていき、拒否するようになります。

 

普段は問題なく食事している人が一時的に食べなくなるのは、「口内炎が痛くて食べられない」「飲み込みにくい食材がある」ことが原因かもしれません。注意が必要なのは、認知機能が低下している場合です。食べ物を食べ物として認識できなくなったり、食べ方がわからなくなったりして、食事できなくなっている可能性があります。

 

・入浴拒否の原因

元々入浴の頻度が人によって違い、お風呂嫌いの人もいます。他人に裸を見られることに抵抗があるため、介助は必要ないと断ることが多いようです。介助が必要な状態でも自力で入浴しようとして、転倒したり、おぼれたりして怖い思いをすることが少なくありません。その結果、自分だけでお風呂に入らないように注意されたとしても、裸を見られたくないという気持ちは変わらないので、入浴しない方を選ぶことになります。

 

・トイレ拒否の原因

他人に見られたくなくて介助を断る人が多いだけでなく、オムツに排泄することに抵抗がある人が少なくありません。オムツは赤ちゃんがするものという意識があり、羞恥心からオムツに排泄することを避けようとします。認知機能が低下している場合は、トイレの意味や使い方が分からなくなってトイレ拒否をすることがあります。

 

・着替え拒否の原因

着替えのために腕を上げたりひじやひざを曲げたりするときに痛みを感じると、着替えたくないと感じます。関節の可動域が狭くなり、着替えに時間がかかるようになった場合も同様です。認知機能の低下により、着替え方がわからなくなったことが原因の場合もあります。

 

・服薬拒否の原因

「薬を飲んでも効かない」と思っている場合や、薬に対して不信感がある場合は薬を飲もうとしません。薬が苦かったり、飲み込みにくかったりすることが服薬拒否の原因になることもあります。

 

・外出拒否の原因

体力面の不安やトイレの不安から、外出先で迷惑をかけることを心配して、外出を諦めることがあります。デイサービスの外出の場合は、施設のスタッフや他の利用者とのコミュニケーションがうまくいっていないことが原因で外出を拒否することもあるようです。認知機能の低下により、普段とは違う場所に連れ出されることを不安に感じて拒否することもあります。

介護拒否の対処方法

介護拒否をする人には以下のような特徴があります。

・認知機能が低下している

・羞恥心を感じやすい

・自立心強くプライドが高い

・体調がよくない

・大きく環境が変化した

・服用した薬の影響を受けている

 

介護拒否は、起こっているシーンが同じでも原因が違えば対処方法が変わってきます。まずは何が原因になっているかを探らなければなりません。普段と比べて体調が悪そうだと感じたら、「体調の悪いところありませんか?」「どこか痛いところがありますか?」など、声掛けをしてみましょう。

 

なぜ介護が必要なのかを理解してもらうことも必要ですが、無理強いはいけません。なぜ拒否しているのか理由に耳を傾け、本人の意思をできるだけ尊重するように努めましょう。様子を見ながらタイミングを計り、具体的な声掛けを続けていくことで、拒否する気持ちが少しずつほぐれていきます。

 

いかがでしたか。去年亡くなった私の父は、自立心が強くプライドが高い人だったうえに、急に手足が不自由になったため、生活環境が一変しました。介護拒否以前に、介護認定を受けることも拒否していたので、介護の必要性を理解してもらうところからのスタートでした。しかし、在宅で介護をしてくださった皆様が本人の話に耳を傾け、納得するまで根気強く接してくださったおかげで、安心して身を任せるようになったのです。これから介護の仕事を始める皆様も、介護拒否に直面することがあるかもしれません。日頃からしっかりコミュニケーションを取るようにしてください。それが一番の対処方法です。

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